オフィスの飲み物コストを削減するには
買い出し・ゴミ出し・保管まで試算する方法
「飲み物にかかる費用を見直したい」と考えたとき、まず思い浮かぶのは領収書や請求書の金額ではないでしょうか。ただ、飲み物まわりには金額として記録されない負担もあります。この記事では、買い出し・ゴミ出し・保管まで含めて現状を試算する手順と、調達方法ごとの違いを、総務のご担当者向けに整理しました。
1. 飲み物のコストは購入費だけでは見えない
オフィスの飲み物にかかるコストは、購入費と、それを用意し続けるための作業の2つでできています。経費の集計に出てくるのは購入費だけで、作業のほうは担当者の業務時間の中に含まれています。見直しの前に、記録に残らない負担を3つに分けて確認します。
買い出しと補充にかかる作業時間
飲み物を切らさないための作業は、買ってくる時間だけではありません。在庫の残りを確認し、発注または買い出しをして、届いた箱を運び、冷蔵庫や棚に補充するまでが一連の流れです。
1回あたりは数十分でも、毎週続く作業です。担当者はそのたびに本来の業務を中断することになります。作業時間に担当者の時給を掛けると、この負担は金額に置き換えられます。具体的な計算は次の章で扱います。
空容器のゴミ出し
ペットボトルや缶で用意している場合、飲んだ本数と同じ数の空容器が出ます。分別し、袋をまとめ、集積場所まで運ぶ作業が発生します。
この作業を誰が担っているかは、会社によって異なります。ビルの管理会社や清掃業者が回収しているオフィスでは、社員の作業はほとんど発生しません。一方、社員が当番で対応しているオフィスでは、回数と所要時間を一度数えてみると実態が把握できます。
在庫の保管スペース
箱で購入した飲み物は、置き場所を必要とします。500ミリリットル24本入りや2リットル6本入りの箱を数箱ストックすると、給湯室の棚や倉庫の一角が埋まります。
保管は金額に換算しにくい負担です。ただ、何箱をどこに置いているかを書き出すだけでも、見直しの判断材料になります。まとめ買いで単価を下げるほど在庫が増え、置き場所が必要になるという関係も見えてきます。
この3つは、購入費の安さだけを基準に調達方法を選ぶと見落としやすい部分です。次の章では、購入費と合わせて1つの表にまとめる手順を紹介します。
2. 自社の現状を試算する手順
現状のコストは、1か月分の記録があれば試算できます。購入費に作業時間を足し、保管の状況を書き添えるだけです。次の表の「記入するもの」に自社の数字を当てはめる形で進めます。
| 項目 | 記入するもの | 計算式 | 記入例 |
|---|---|---|---|
| ① 購入費 | 1か月分の飲料の領収書・請求書 | そのまま合計 | 18,000円 |
| ② 買い出し・発注・補充 | 1回の所要時間、月の回数、担当者の時給 | 40分 × 月4回 × 時給2,500円 | 約6,700円 |
| ③ ゴミ出し(自社で出している場合のみ) | 1回の所要時間、月の回数、担当者の時給 | 10分 × 月8回 × 時給2,500円 | 約3,300円 |
| ④ 保管 | 在庫の箱数と置き場所 | 金額にせず記録のみ | 6箱・給湯室の棚1段 |
※ 記入例は従業員20名ほどのオフィスを想定した架空の数字です。実際の金額は会社ごとに異なります。
購入費を1か月分集計する
最初に、飲み物に使った金額を1か月分まとめます。通販の請求書、店舗で購入した際の領収書、社員が立て替えた分の精算を集めて合計します。
購入の経路が複数あると、経費の科目も分かれていることがあります。社員用と来客用を分けてメモしておくと、あとで見直す範囲を決めやすくなります。来客用の飲み物については、来客時のお茶出しを見直すには|4つの選択肢と判断基準で選択肢を整理しています。
作業時間を金額に置き換える
次に、買い出し・発注・補充にかかる時間を金額に直します。1回の所要時間に月の回数を掛け、担当者の時給を掛けると求められます。時給は「月給 ÷ 月の所定労働時間」で計算した自社の数字を使います。
記入例では、1回40分の作業が月4回で160分、時給2,500円で約6,700円になります。ゴミ出しも同じ式で計算します。ビルの管理会社や清掃業者が回収している場合は、この行は空欄のままで構いません。
保管の状況を書き添える
最後に、在庫の箱数と置き場所を記録します。金額には直さず、「6箱・給湯室の棚1段」のように事実だけを書きます。
記入例を合計すると、購入費18,000円に対して、作業の分が約10,000円あります。領収書には出てこない負担が、数字として見える状態になります。同じ表は、見直し後の方法を検討するときにもそのまま使えます。
試算の進め方や、自社の人数に合う本数の目安は、無料相談でもご案内しています。
3. 調達方法ごとの違い
調達方法によって、費用を誰が負担するか、総務にどの作業が残るかが変わります。代表的な4つの方法を、試算表と同じ観点で並べました。
| 方法 | 購入費の負担 | 総務に残る作業 | 空容器 |
|---|---|---|---|
| 箱買い(通販・店舗) | 会社 | 在庫確認・発注・運搬・補充 | 飲んだ本数分が出る |
| 自動販売機 | 主に社員個人 | ほとんどない | 出る(回収方法は契約による) |
| コーヒーマシン・給茶機 | 会社 | 材料の発注・補充・清掃 | 方式により異なる |
| ウォーターサーバー | 会社 | ボトルの受け取りと交換 | 回収方式の場合は出ない |
箱買いは種類を自由に選べる反面、試算表の②から④までがすべて発生する方法です。自動販売機は総務の作業がほとんどなく、費用は社員個人の負担になります。
コーヒーマシンや給茶機は、会社として飲み物を支給したい場合に選ばれます。材料の補充と清掃が日常の作業として残ります。ウォーターサーバーは水とお湯に用途が限られますが、定期配送にすると発注の作業がなくなります。ボトルを交換する作業は残る点も、あわせて確認しておきたいところです。
どの方法にも得意な部分があります。1つに絞るよりも、自社の試算表で負担の大きい行を減らせる方法を選ぶと、見直しの効果がわかりやすくなります。
4. ウォーターサーバーが向く場合、併用が合う場合
ウォーターサーバーで用意できるのは水とお湯です。コーヒーやお茶そのものを置き換えるものではありません。そのうえで、向いている職場と、ほかの方法との併用が合う職場があります。
各自が好みの飲み物をいれる職場に向いている
社員がそれぞれ好みのドリップパックやティーバッグを持ち寄る職場には、ウォーターサーバーが適しています。会社が用意するのは水とお湯だけで済み、全員の好みに合わせて飲料の種類を揃える必要がなくなるためです。
アクアクララ千代田のサーバーは冷水と温水に対応しており、温水は80〜90℃が目安です(機種により前後します)。お湯を沸かす時間を待たずに、その場で1杯分をいれられます。
会社が飲み物を支給したい場合は併用する
会社としてコーヒーなどを支給したい場合は、コーヒーマシンや箱買いとの併用が合います。水とお湯をウォーターサーバーに任せると、箱買いの対象を絞れます。
たとえば、水とお茶のペットボトルを箱で購入している場合、水の分を切り替えるだけでも、運ぶ箱の数と保管する箱の数が変わります。全部を切り替えるかどうかではなく、どの部分を任せるかで考えると検討しやすくなります。
月額の目安と1箱あたりの比べ方
アクアクララ千代田の料金は次のとおりです。配送料とメンテナンス費用は月額に含まれており、月々の購入ノルマはありません。
| 項目 | 内容 | 金額(税込) |
|---|---|---|
| サーバー | アクアエイト 1台 | 月額1,100円 |
| ボトル | 12L 1本 | 2年割プラン 1,620円/通常プラン 1,728円 |
| 月額の目安(〜20名) | アクアエイト 1台+12L×6〜10本 | 約10,000〜20,000円 |
※ 月額の目安は一例です。ご利用状況やプランにより変動します。ほかの機種や人数での料金は法人向けページの導入例・料金シミュレーターでご確認いただけます。
12Lボトル1本は、500ミリリットルのペットボトル24本分にあたります。ちょうど1箱分の量なので、自社が購入している1箱の金額と、ボトル1本の金額をそのまま見比べられます。料金を比較する際に確認しておきたい項目は、法人向けウォーターサーバーを選ぶときの5つのポイントにまとめています。
保管については、ボトルラックやスタッカーを無料で貸し出しています。空になったボトルは新しいボトルの配送時にあわせて回収するため、空容器がオフィスに残り続けることはありません。定期配送は週1回から複数回、隔週などで設定でき、余った月は本数の調整やスキップもできます。
5. 見直しを進める3ステップ
見直しは、記録・試算・設計の順で進めると判断しやすくなります。先に数字を揃えておくと、社内で説明するときの根拠にもなります。
- 1か月記録する:飲み物の購入費、買い出しや補充の回数と所要時間、在庫の箱数を1か月分メモします。
- 試算表にまとめる:2章の表に記入し、どの行の負担が大きいかを確認します。
- 任せる部分を決める:負担の大きい行を減らせる方法を選び、併用も含めて組み合わせを決めます。
記録の段階では、正確さよりも続けることを優先します。所要時間は5分単位のおおよその数字で十分です。1か月分あれば、普段のおおよその姿がつかめます。夏場など消費が増える時期は、別の月として記録しておくと比べられます。
試算の結果、いまの方法が自社に合っているとわかる場合もあります。その場合も、根拠のある数字が手元に残ります。人数や働き方が変わったときに、同じ表でもう一度確かめられます。
まとめ:飲み物コストを見直す際のポイント
① 購入費のほかに、買い出し・ゴミ出し・保管の負担がある
② 作業時間は「所要時間 × 回数 × 時給」で金額に置き換える
③ ゴミ出しは、自社で行っている場合だけ計算に入れる
④ 調達方法は、負担の大きい行を減らせるかどうかで選ぶ
⑤ 水とお湯を任せ、嗜好品は各自または併用で用意する方法もある